
水性ポマードガイド|ジェル・クリーム・クレイ・ペーストの選び方と使い方
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水性ポマードとは
水性ポマードは、水をベースとした男性用ヘアスタイリング製品です。従来の油性ポマードとは異なり、水で簡単に洗い流せるという大きな特徴があります。現代のビジネスマンにとって、清潔感と実用性を両立する理想的な選択肢と言えるでしょう。
ポマードの歴史と現代への進化
ポマードの起源は18世紀ヨーロッパにさかのぼります。当初は動物性油脂をベースとした高級品として上流階級に愛用されました。20世紀に入ると、アメリカのバーバースタイルの普及とともに一般にも広まり、特に1950年代のロカビリーブームで若者のファッションアイテムとして大流行しました。
水性ポマードの誕生は1970年代後半、日本のメーカーが世界初のジェルタイプ水性ポマードを開発したことから始まります。これが現在の多様な水性ポマード市場の礎となりました。2000年代後半以降のバーバーブーム再燃により、再び注目を集め、現在では様々なタイプが開発されています。
水性ポマードの主な特徴
- 洗い流しやすさ:シャンプー一回で完全に除去可能
- 自然な仕上がり:過度なベタつきがなく、ナチュラルな質感
- 再スタイリング可能:一日中何度でもスタイルを調整できる
- 頭皮に優しい:毛穴を詰まらせにくい水性ベース
水性ポマードの誕生と多様化の背景
1970年代後半から1980年代初頭にかけて、日本の某メーカーが世界で初めてジェルタイプの水性ポマードを開発しました。この製品は、「グリースのような艶」と「ジェルのような洗い落ちやすさ」を両立させ、世界的に高い評価を受けました。この成功を機に、世界各地のメーカーやバーバーがインスピレーションを得て、水性ポマードは多様なテクスチャーや機能を持つタイプへと派生しました。
世界的なバーバーブームやヴィンテージヘアスタイルの再燃、各国バーバー・理容師の独自開発などが水性ポマードの多様化を後押ししました。
ポマードの種類と特徴
ポマードは大きく分けてジェルタイプ・クリームタイプ・クレイタイプ・ペーストタイプがあります。それぞれの特徴と派生の背景を詳しく見ていきましょう。
ジェルタイプポマード
- 発祥:1970年代末~1980年代初頭、日本の某メーカーが開発
- 特徴:軽く伸びやすく、透明感のあるジェル状
- 仕上がり:濡れたようなツヤ感、ハードなセット力
- 適した髪型:スリックバック、ポンパドール、フォーマルスタイル
- メリット:艶感と洗い流しやすさを両立
- 備考:再整髪時は柔らかさを生かしたナチュラルな再セットが可能
クリームタイプポマード
- 派生時期:2010年代初頭~中盤
- 特徴:クリーミーで柔らかく、なじませるほどセット力が増す
- 仕上がり:自然で程よいツヤ感、ナチュラルなセット力
- 適した髪型:カジュアルスタイル、自然な七三分け、日常使い
- メリット:ナチュラルな質感、ケア重視の使用に適する
ペーストタイプポマード
- 派生時期:2010年代半ば以降
- 特徴:柔らかく軽めのテクスチャーで自然な動きを演出
- 仕上がり:軽く自然な質感、適度なセット力
- 適した髪型:ショートヘア、自然なカジュアルスタイル
- メリット:軽い仕上がり、操作性が高く洗い落としやすい
- デメリット:セット力や持続力がやや控えめ
クレイタイプポマード
- 派生時期:2010年代後半~2020年代初め
- 特徴:クレイ成分を配合し、マットでドライな質感
- 仕上がり:自然でマットな質感、強いセット力
- 適した髪型:マットスタイル、ボリューム感のあるスタイル
- メリット:油っぽさを抑えたしっかりしたセットが可能
- デメリット:洗い流すのにやや手間がかかる
スタイリング剤の原理とスタイル別の使い方
ポマードは髪と髪をしっかりと密着させることで形状を記憶し、髪を小さくタイトにまとめるスタイルに向いています。スリックバックやポンパドール、フォーマルなヘアスタイルに最適です。
ヘアワックスは逆に毛先に動きをつけたり、髪を広げたりするスタイルに適しています。無造作ヘアやナチュラルなスタイルを演出する際に役立ちます。
一方、ヘアジェルは髪を固めて固定するため、ツヤ感の強いウェットスタイルや立ち上げたスタイルに効果的です。セット後の再調整は難しいため、決まったスタイルを長時間キープしたい場面に適しています。
ヘアワックスと水性ポマードの違い
ヘアワックスと水性ポマードは一見似ていますが、質感やセット力などの面で明確な違いがあります。以下の表でその特徴をわかりやすく比較しました。
ヘアワックスと水性ポマードの違いは以下の通りです。
項目 | 水性ポマード | ヘアワックス |
---|---|---|
質感 | なめらかでツヤがある | マットで自然な質感 |
セット力 | 中~強 | 弱~中 |
洗いやすさ | ◯ | ☓ |
スタイリング再調整 | 可能 | 可能 |
ヘアジェルと水性ポマードの違い
ヘアジェルと水性ポマードは、仕上がりの硬さや再セットのしやすさなどに違いがあります。以下の表でその特徴をわかりやすくまとめました。
ヘアジェルとポマードの違いを比較します。
項目 | 水性ポマード | ヘアジェル |
---|---|---|
セット後の硬さ | 柔軟性あり | 固まる |
再セット可能性 | ◯ | ☓ |
ツヤ感 | 自然なツヤ~強め | 強いウェット感 |
よくある質問
A: 最大の違いは洗い流しやすさです。水性ポマードはシャンプー一回で完全に除去でき、髪や頭皮への負担が少ないのが特徴です。また、再スタイリングが可能で、現代のライフスタイルに適しています。
A: 髪の長さや量にもよりますが、一般的には10円玉大が目安です。ショートヘアの場合はもう少し少なく、ミディアムヘアの場合は500円玉大程度が適量です。最初は少なめから始めて、必要に応じて追加することをおすすめします。
A: 水性ベースの製品は毎日使用しても問題ありません。ただし、毎晩しっかりとシャンプーで洗い流すことが重要です。また、週に1-2回は製品を使わない日を作ることで、髪と頭皮を休ませることができます。
A: 直射日光を避け、常温で保存してください。開封後は1年程度を目安に使い切ることをおすすめします。使用前に匂いや質感に変化がないか確認し、異常を感じた場合は使用を中止してください。
A: ポマードは髪をタイトにまとめるスタイル(スリックバック、ポンパドール)に最適で、ヘアワックスは毛先に動きをつける無造作ヘアやナチュラルスタイルに向いています。フォーマルな場面ではポマード、カジュアルな場面ではワックスという使い分けがおすすめです。
A: 最も重要なのは「髪質とライフスタイルのマッチング」です。細毛の方はジェルタイプ、太毛の方はクレイタイプ、日常使いならクリームタイプといったように、自分の髪質と使用シーンに合わせた選択が成功の鍵となります。
まとめ
ポマードは多様なタイプが存在し、用途やスタイルに合わせて選ぶことができます。当店では初心者から上級者まで満足いただける様々なポマードを取り揃えております。人気のジェルタイプ、ナチュラルなクリームタイプ、扱いやすいペーストタイプ、そしてマットなクレイタイプなど、豊富なラインナップからあなたにぴったりのアイテムを見つけてください。